来年から相続税の基礎控除が上がりますが、今でも「税金がかかるか、否か」の相続財産の方にはとっても悩ましいものです。
相続税の申告は基本的に「行う」事になっていますので、そもそも、相続税とのボーダーラインで申告しようか、迷う事は本来であればあり得ない話です。
ところが、相続が始まると、いろいろと忙しい事が起こります。
もちろん、気持ちの整理も大切ですが、遺産分割となれば、先ずは、どうやって分けるかを話し合わなくてはなりません。それが終わってから、申告となりますが、ここで悩むのです。
特にサラリーマンの場合、税務署と関わった経験がありません。定年まで、会社が自動的に税を払ってくれます。
さらに(ここが個人的には問題と思うのですが)、税金の申告は「複雑」である点です。
いい加減に計算して出せばいい・・・わけにも行かず、ある意味、生まれて初めて税金の計算をする事になるのですが、たとえば、土地の評価・・
毎年の固定資産税の評価なら簡単ですが、路線価で計算する必要があります。しかし、路線価は、ネットの環境がなければ、自宅で知る方法はありません。役所へ行く手間が必要です。
そして、そもそも、どうやって計算したらいいのか??
税務署からもらった書類を見て、「なるほど、こうやればいいいんだ!!」とはなりません。
また、借地であったり、控除があったりと、さらに複雑化します。
自分の理解した範囲で適当・・・も、後から修正なんて事になったら二度手間です。
では・・・と税理士にお願いする事になりますが、ぞの費用も、決して安いものではありません。
となれば、特に、税金がかかるか否かのボーダーラインの方は、別に悪気がなくても、いつのまにか期限である10ヶ月を超してしまう・・・・
なんて事にもなりかねません。
そして、税務署だって、全ての相続について、相続税が発生するか否か・・なんて調査しているわけでもない・・・と思ったりします。
来年から基礎控除が下がると、相続税の計算をする人が一気に増えてきます。
以前、話した事もあるのですが、相続税の計算、もっと簡易な方法を税務署は提示すべきだと思うのです。
そこに基準を設け、一定以上は税務署相談や税理士相談など、行えるシステムをお願いできればと思います。
そうでないと、いつのまにか申告が遅れ、そのうち、うやむやとなる、悪気がないのに、税金を払ってない・・・なんて人が増えてしまいます。