相続で揉めて、悩んでいる方が、いらっしゃいます。
この場合、親戚の方を間に挟んだり、弁護士や、家庭裁判所を使って和解や調停、訴訟という形で解決される場合が多いようです。
仕事の範囲として、揉める話をお聞きする事はありますが、具体的な解決となれば、弁護士でなければ出来ません。
同業者では、それが出来ない事を残念に思う方が多いのですが、私は、幸いだったと思います。
具体的な解決となれば、どちらが、ある意味、「勝って」も、どちらかが「負ける」わけです。
解決のお手伝いを仮に行ったとしても、個人的には、後味がよいとは思えません。
普通に考えると、変な主張だな・・・と思っても、主張される方は、主張する限り、自分に正当性があると信じています。
そのため、第三者的に見れば、妥当かなと思う事でも、その方にとっては、悔しい思いをする事となります。気持ちの話となれば、理路整然した理由は関係ないのです。
そんな事に関わる事なく、揉めない相続手続きをお手伝いするほうが自分には合っています。
そういった意味で、もめ事の相談を受けても、仕事として出来ません・・と言えるのは、助かったと感じます。
また、そんな仕事をする弁護士って、凄いな・・といつも思います。
揉めた場合、選択肢は2つです。
相手の意見を尊重するか、自分意見を通すかです(相続は法定相続があるのですが、それを踏まえて、揉める場合です)。
相手の意見を尊重した場合、つまり、揉めそうなっても、相手の意見を尊重して、言い換えると自分の意見を通さない場合ですが、その場合、相手の意見を尊重した方は悪いようにはならない事が多いように思えてなりません。逆に、意見を尊重して貰った相手、つまり、ご自身の主張通り行う場合、しかも、それはちょっと・・と思うような強い要求の場合、その後、余りよい話はお聞きしません。
15年間、相続手続きの仕事をしての不思議でもあります。
揉めるのが嫌だから妥協される方・・一見、自分の意思を通さないの・・と思われるかもしれませんが、もめ事を避ける方は、その後もお付き合いをする中で、普通というか、幸せに暮らす事が多いようです。たぶん、相続を通じて嫌な思いを断ち切ってサバサバした感じ、いいかえると、魅力的な性格とも言えるのかもしれませんが、おおむね、ハッピーに思えます。
もちろん、そうでない人は、それなり・・という意味ではなく、不思議な事にそういった方が、「少なからずいらっしゃる」という意味です。もちろん、普通は主張するとかしないとかに関係なくその後もハッピーです。
ただ、相手の弱みを握って、有利に相続を勧め、勝ち取った・・みたいな相続の場合、この場合、私の仕事の手を離れ、家庭裁判所や弁護士の手に委ねるのですが、勝ち取られたお客様の話では、勝ち取った側に余り良い事は起こらないようですし、もちろん勝ち取られた側は、その後もつつがなく幸せに暮らしているようです。
もっとも、「勝ち取った」という方ですから、もしかすると、性格の問題かもしれませんが。曖昧ですが、長く相続の相談を行う間での印象です。100%安心・・・とは言いませんが、前向きの対策としての公正証書遺言の作成をお勧めしております。
また、不動産の名義変更は45000円で遺産分割協議書の作成、相続人全員への連絡、登記申請代理まで行っています。揉めない相続だと、手続きも格安で出来る・・と思います。