相続財産には、借金も含まれますので、借金(債務)の分だけ相続財産が減る事となります。
・・・これは正しいでしょうか?
よくあるセールストークにも思えます。

たとえば、1000万円を借金すれば、負債は1000万円増えます。ところが、同時に資産も1000万円増えています。
つまり、課税される資産は変わらないのです。

当たり前の話ですが、最初の1行のみを聞くと、なんだか正しいような気がしますが、改めてここで確認したい事は

1 借金しても、資産が増えるので課税される価格は全く変わらない。
2 つまり、借金は相続対策の節税とは関係がない。

この2点に注意したいと思います。

仕事がら、目にするのは、債務控除を目的に借金する場合です。おそらくは特殊なケースになると思いますが、私が知る限りでは、テレビのコマーシャルを見て、多額の借金をして、アパートを建て、相続時に借金の重さに耐えかねご先祖様からの土地を失うケースです。

もちろん、アパート経営について云々というものではありません。
ただし、アパートは継続的な安定収入があって、初めて成り立つものですから、経営者としての視点がなければ、成り立ちません。
節税対策として借金をしてアパートを建てるという事とは根本的に違う・・という意味です。
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